映画『虎狼の血』(2018) ”銀残し”の表現手法が独特。フィルム・ノワールの真骨頂に血が騒ぐ

映画『虎狼の血』(2018)が凄く熱い。柚月裕子の同名小説が原作。「凶悪」(2013)や「日本で一番悪い奴ら」(2016)などで知られる白石和彌監督。
昭和63年に成立した”暴力団対策法”以前の広島の架空都市、呉原を舞台に、闇金社員の失踪事件を捜査する現場刑事、警察組織と暴力団組織間の攻防を描く。2018年5月12日東映系公開。

やくざ映画と言えば、かつての東映『仁義なき戦い』、東映ビデオ『Vシネマ』があり、近年ではワーナーの北野武監督の『アウトレイジ』などのシリーズがある。菅原文太や数々のやくざスターを輩出した既定路線でもあるが、今の時代には決してやくざも警察もカッコよくない。人間臭い新しいフィルム・ノワール映画として蘇らせてくれた。

いわゆるフィルムの”銀残し”の手法を用いていると思われるが、コントラストの強い感じが泥臭く汗臭い感じとして見事に出ている。

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